◆ OSの選択

目次
● まずはどちらのビット数でも、Pro以上を使いたい(WindowsUpdate設定等のため)
● 仮想マシン作成ソフトとしてどうしても「Hyper-V」を使いたいとき
● セキュアブート機能を使いたいとき
● 32bit(逆に64bit)のWindows10でしか動かない古いソフトがあった場合
● CPUの対応
● Windows7や8でしか動かないソフトがあった場合
● クライアント用のOSとサーバ用OSの違い
● クライアントパソコンの場合のOSについて
● ファイルサーバの場合のOSについて
● ファイルサーバのかわりに「NAS」はダメ?
● WebサーバやWebDAVサーバの場合
● メールサーバの場合
● ファイルサーバのOSをサーバ用OSじゃなくてクライアント用OSにして安価に済ます方法
● 本サイトでの想定条件
● 本サイトの想定条件でのクライアントパソコンのOS
● 本サイトの想定条件でのファイルサーバのOS
※Homeキーを押すとすぐに目次付近に戻れます。

● まずはどちらのビット数でも、Pro以上を使いたい(WindowsUpdate設定等のため)
ビジネスでOSを選択する場合、基本的には「Home」エディションは使わないようにします。
これは32bitでも64bitでも使わないほうがいいです。
Windows Updateの設定や、その他の各種の設定がやりにくいからです。
(当サイトでご紹介している設定もいくつかができなくなりますので都合が悪いです。(^^))

具体的には「Gpedit.msc」等々の設定画面が表示できないので非常に扱いづらいです。
これが使えないと、Windows Update を勝手にやらせないようにしたり、コルタナを簡単にOFFにしたり、という設定ができません。

Active Directoryという、ちょっと高度な技術を使ってLANネットワークが構築されているような会社(将来構築を予定している会社)では、そのネットワークに接続することができません。
クライアントパソコンが全部Homeエディションだと、全部をPro以上に買い替える必要があります。

ですのでビジネスというか、会社やお仕事で使うOSは全部、「Professional(略してPro)」エディション以上のOSを使用します。(Vistaでは「Business」というエディションが相当します。)

Proエディション以上のOSはPro以上の機能が色々とついていますが、高価だったり入手方法が面倒くかったり、あるいは価格が不明瞭だったりがあります。

なので、基本的にはProになると思います。一般的な事務処理でしたらProで十分すぎるほど十分です。

なお、「エディション」は統一されておらず、XP、Vista、7、8、10、のあいだではめちゃめちゃで、いろいろとあります。Enterprise、Ultimate、Education、・・・などなど。
どれがどうかというのはWeb検索等をしてみてください。

検索語句:「Windows10 種類」「Windows8 種類」「Windows7 種類」・・・など。

※家庭でも基本的にはProがいいと思います。

参考URL
Windows10の『Home』と『Pro』の違い
https://xinroom.net/pc/win10-edition-home-or-pro/

● 仮想マシン作成ソフトとしてどうしても「Hyper-V」を使いたいとき
仮想マシン作成ソフトとしてどうしても「Hyper-V」を使いたいとき・・・、例えば「色々とWeb検索してみたら、使いたいソフトは Hyper-V 上でしか動かないらしい・・・」とか、「テストマシンで色々とテストしてみたら、使いたいソフトが Hyper-V 上でしか動かなかった」と判明した場合・・・、その場合は、全クライアントマシンのOSに、Windows10の64bitのPro以上が必要です。

「Hyper-V」は「クライアントHyper-V」でWeb検索するといろいろと出てきます。

基本、サーバー用OSのHyper-Vは「Hyper-V」呼ばれて機能解説されていますが、クライアント用OSのHyper-Vは「クライアントHyper-V」と呼ばれて機能解説されています。
そして、それぞれ機能が異なりますので注意が必要です。
サーバ用の「Hyper-V」のほうが、クライアント用の「クライアントHyper-V」よりも高機能のようです。

私たち素人がよく使うのは「クライアントHyper-V」のほうです。
クライアントパソコン上で「クライアントHyper-V」を動かし、その中でWin98やXPでしか動かないソフトを動かします。

前述のとおり「クライアントHyper-V」は、64bitのPro版以上のWin10にしか入っていません。
32bitのPro版のWin10には、入っておらず、仮想マシンを作れません。
(32bitのPro版のWin10には、Hyper-V マネージャーという機能は入っていますが 何もできないに等しいです。)

※2018/01/20 追記
ただし、いったん32bitのPro版で認証されたパソコンは、OSをクリーン再インストールしなおせば64bitのProをそのままインストールでき、認証もそのままされます。なので、その場合はクライアントHyper-Vが使えるように思います。ただその場合(Win10の64bitの場合)、メモリが最低は3GBは必要となります。4GBあったほうがいいです。以下、参考記事です。
● OS自体をWin10の32bit版にする―02(すでにお持ちの64bit版を32bitに変える)
https://euc-access-excel-db.com/tips/ct07_se/ct070201_old_software/install#lbl_3
(32bit版のクリーンインストール用のDVDを作成します。これでもともと64bitのWindows10マシンに32bitのWindows10がインストールできます。)
● OS自体をWin10の64bit版にする(すでにお持ちの32bit版を64bitに変える)
https://euc-access-excel-db.com/tips/ct07_se/ct070201_old_software/install#lbl_4
(64bit版のクリーンインストール用のDVDを作成します。これでもともと32bitのWindows10マシンに64bitのWindows10がインストールできます。)
  
  
● セキュアブート機能を使いたいとき
64bit版 Windows 8 以降から対応しているようです。
以下のWebページをご参考にしてください。

Secure Boot(セキュアブート)とは
http://securityblog.jp/words/5455.html

UEFI の セキュアブートの設定について: 変更方法や注意点など
http://freesoft.tvbok.com/tips/efi_installation/about_secure_boot.html

UEFIやセキュアブートの勘違いしやすい設定30個 まとめ
http://freesoft.tvbok.com/tips/efi_installation/uefi_28_important.html

※基本的には一般的な事務用途で、ウィルスチェックソフトが入っているのであれば、あるいは、本当にウィルス対策をしっかりとしなければならにようなパソコンでなければ、よっぽどセキュアブートである必要はありません。

● 32bit(逆に64bit)のWindows10でしか動かない古いソフトがあった場合
そのソフトが動くOSを入手するしかありません。

一般的には64bit版のほうで32bitのソフトは大抵は動くとは思います。
ただ、本当に動くかは動かしてみないとわからないので、64bitto32bit、両方のテイストマシンが一台ずつくらいは必要だと思います。
(動くけど「想定外の××のために使えない」という状況に陥るケースもありますので、実際に動かしていろいろなシーンでテストしてみないとなんとも言えません)

● CPUの対応
Core2Duo以降のパソコン本体なら、まず、64bitのWindows10でも、32bitのWindows10でも入れられると思います。
ドライバの問題が発生する可能性があるかもしれませんが…

仮想マシン作成ソフトが、新しいめのバージョンだと 古いCPUだと対応してない場合があります。
これはインストールしてみないとわからないので、なんとも言えません。

比較的CPUを選ばないのは「VirtualBOX」という仮想マシン作成ソフトだと思います。

※VirtualPC2007はWindows10では使えません。

● Windows7や8でしか動かないソフトがあった場合
Windows10に仮想マシン作成ソフトを入れて、そこで7や8を動かすか、7や8の数千円の本体を買うこともできます。

Web購入先の例
https://www.junkworld.jp/Page/GOODSLIST-193
http://www.uricom-net.com/Windows10_start.php

サイト内の検索欄で「Windws7 Pro」などと入れて探します。
※あと、32bitのほうが必要なメモリが少ないので、数千円で買うのでしたら32bitのPro版のWindows10がお勧めです。特に2GBしかない本体なら32bitのほうがいいです。4GBにできないかもしれないですし…。64bitは4GB無いと無理です。

● クライアント用のOSとサーバ用OSの違い
まず、クライアント用のOSには
Windows10のHome、Professional、Enterprise、各32bit版と64bit版
Windows8/8.1の無印、Professional、Enterprise、各32bit版と64bit版
Windows7のHome、Professional、Ultimate、各32bit版と64bit版
などがあり・・・、

サーバ用のOSには
Windows2000 Server 32bit版のみ
Windows2000 Advanced Server 多分32bit版のみ
Windows Advanced Server Limited Edition 64bit版あり??
Windows Server 2003 32bit版と64bit版
Windows Server 2008 32bit版と64bit版
Windows Server 2012 64bit版のみ
Windows Server 2016 64bit版のみ
Windows Server 2016 Essentials 64bit版のみ

などがあります。

クライアント用のOSはファイル共有などをしたいときに、同時に接続できるパソコンの数が、サーバ用のOSよりも少ないです。

Vista以前は10台まででWindows7以降は20台までです。
サーバー用のOSはそれ以上の台数が一度に接続できます。
クライアントパソコンが20台とか30台あるならサーバ用のOSが必要となります。

またクライアント用のOSには、「Active Directory」や「Azure Active Directory」といった、たくさん(数十台以上)のクライアントパソコンやプリンタなどを一括管理できる機能がクライアントパソコンにはありません。

なお、「サーバ用OSにはインストールできないセキュリティソフト」が存在しますので、セキュリティソフトの選定には少し注意が必要です。

もちろん、セキュリティソフト以外にも、フリーウェア、市販ソフトに限らず、「サーバ用OSにはインストールできないソフト」が存在しますので、自分の使いたいソフトがサーバーOSの上で本当に動くのかどうかの確認が必要です。

※本サイトでは、「Active Directory やAzure Active Directory」といった、私たち素人の兼任社内SEには理解の難しい機能は使わない想定で行きますし、外部向けのWebサーバやメールサーバも作りません。ファイルサーバしか作る想定にしませんので、この程度の違いだけを理解していれば大丈夫です。

参考URL
[今月の技術トピック] ママ、Active Directory ってもういらなくなるの?
https://blogs.technet.microsoft.com/jpitpro/2016/04/19/technetflash-vol474-1/

なぜサーバーOSが必要か?その理由を学ぶ
http://ascii.jp/elem/000/000/492/492284/

Windows Serverの誕生と特徴を知ろう
http://ascii.jp/elem/000/000/492/492318/

Windows Serverのできることを学ぼう
http://ascii.jp/elem/000/000/495/495280/

Windows Serverで学ぶサーバOS入門 目次ページ
http://ascii.jp/elem/000/000/492/492317/

検索語句:「クライアント用のOS サーバ用OS 違い」

● クライアントパソコンの場合のOSについて
何度も書いてきましたが、基本的にはWindows10Proの32bitで問題ありません。
数千円の本体が販売されていますので。

ただ、今使っているソフトが動く・動かないの問題がありますのでもちろんWindows7や8/8.1でも大丈夫です。

Vistaはサポートが2017年4月11日に切れるのであまり使わないほうがいいです。
使うなら、XPと同様、Windows10の上で仮想マシンの上で必要な時以外はWebから切り離して動かします。

といっても、Windows10も、すでにサポート切れのビルドがあります。Windows10は8系や7と違って、大型アップデートし続けなければ、大型アップデートごとに約一年半でセキュリティパッチすら配布されなくなります。

なんだかなあ、というか、ユーザーを小馬鹿にしているのかしら?と思わされます。

ただ、ランサムウェアの時のように、世界中でウィルスが広がったときは、特別にセキュリティパッチを配布してくれるそうです。

関連記事
・Windows10サポートの悲惨。Windows7よりも早くセキュリティパッチの配布を止められるの?Microsoft社の新たな騙しの手口?Windows10の1511は10月10日以降「セキュリティパッチ」すら配布しないみたいです。
https://euc-access-excel-db.com/tips/ct07_se/ct070301_os/windows10-lie-deceive-hell-trap

● ファイルサーバの場合のOSについて
これ以降に書いた「本サイトでの想定条件」であれば、Windows2000Server以上ならダイジョブです。
ただし、古いOSの場合、セキュリティ設定がちょっと面倒です。

クライアントアパソコンの接続台数が少ないなら、最新サーバの Windows server 2016(スモールビジネス、25 ユーザーおよび 50 デバイス)が、96,200円とそれほど高額ではないようですので、こちらのほうがセキュリティのことを考えずに済んで管理がラクかもしれません。
ただし、OplockのOFF設定ができるか、それに相当する機能がないと、Accessのmdbファイルがすぐに壊れますので、その機能が無いと、当サイトでやることはできません。
(他の Windows2000Server系 以外のサーバOSも同様です。)

● ファイルサーバのかわりに「NAS」はダメ?
市販の安価な「NAS」は、今はわかりませんが、昔の製品は同時アクセスにすごく弱く、よく壊れた記憶があります。当時のハードウェア屋さんからも「すごく壊れる」と聞いてました。

なので、それ以来怖くて使っていません。

参考URL
ネットワークハードディスク(NAS)のOSの違いとは?
http://www.ioplaza.jp/knowledge/

知っておきたい、NASの選び方
http://www.canon-sas.co.jp/cocotsuna/lp/201601_nas.html

市販の安価なNASでも壊れないようならファイルサーバの代用として使えるかもしれませんが、サーバー側でデータベースを動かしたいときは使えません。

本サイトでもサーバ側でAccessプログラムを動かしたいので使えません。

バックアップもアクセス制限もランサムウェア対策などもしにくいのでファイルサーバの代用とはなりえないと思っています。サーバ用OSが10万だったとしても、コストパフォーマンスは圧倒的にサーバ用OSのほうが良いと思います。

参考URL
小規模ビジネス専用エディション、Windows Server 2016 Essentialsの機能と役割
http://www.atmarkit.co.jp/ait/articles/1608/10/news024.html

個人事業主さまでファイルサーバが要らない場合なら、NASでなくても単なる外付けHDDでよいので、一般的な事務用途では、NASはほとんど必要ない気がします。メディア系のファイルを多く扱う場合はわかりませんが・・・。

● WebサーバやWebDAVサーバの場合
Webサーバに使うOSはLinuxを使うことが一般的ですが、外部に公開するWebサーバを作るわけではないのでWindows2000Server以上のサーバーOSで問題ないと思います。

社内ネットワーク内でWebサーバを使うケースとしましては、「データベースソフト+Webブラウザ」という形態での社内掲示板や会議室予約システムなどがありますが、Windows Serverでは「IIS」というWebサーバソフトが付いているのでそれを使います。

WebDAVサーバを作るのにも、「IIS」が使えます。

● メールサーバの場合
こちらもLinuxが良く使われると思いますが、一般的には事務用途で外部に公開するメールサーバを作ることはないので、この件については考えません。

● ファイルサーバのOSをサーバ用OSじゃなくてクライアント用OSにして安価に済ます方法

Windows7から、クライアントパソコン用のOSでも20接続まで同時につなげられるようになりました。
パソコン台数の少ない事業所様ではWindows7~10などもファイルサーバの代わりに十分なりますのでご検討してみてはいかがでしょうか?

・ファイルサーバのOSをサーバ用OSじゃなくてクライアント用OSにして安価に済ます方法
https://euc-access-excel-db.com/tips/ct07_se/ct070201_get_pc_hard/client-os-server-make01

● 本サイトでの想定条件
(01)Microsoft Accessでクライアントサーバもどきのシステムを組む
(02)20台~30台くらいのクライアントパソコンから接続させる
(03)ネットワークはActive Directoryではなく、簡易LANで組む
(04)無線LANは使わない。有線のみ
(05)LANの速度は100Mbps。もしくは1000Mbps。
 (1000MbpsのHUBが若干高価なので
  100MbpsのHUBを使うことが多いと思います。
  また、Accessはリンクテーブルなどを読みこむ時に
  テーブル丸ごとを読み込むようですので、最低限
  100MbpsのLAN速度が必要です。)
(06)ゼロックスやキャノンなどのプリンタ&FAX複合機もある
(07)仮想マシン作成ソフト(VMWarePlayer、VirtualBOXなど)も使って古いソフトを動かしたい
(08)基本、デスクトップのみを使う

外出先で使うノートでもPro版以上で良いと思います。

● 本サイトの想定条件でのクライアントパソコンのOS
Windows10 32bitや64bitのProfessionalを使いますが、主に32bitを想定しています。

理由は、64bitはもちろん、32bitのWindows10でも前項の「本サイトでの想定条件」を満たすことができるからです。
あと、中古パソコン屋さんでは 32bitのWindows10Proの本体が、数千円~1万円前後で割と多く売られているからということもあります。(64bitのWin10本体はあってもすぐに売り切れてしまうみたいですので。)

Web購入先の例
https://www.junkworld.jp/Page/GOODSLIST-193
http://www.uricom-net.com/Windows10_start.php

サイトの検索ボックスに「Windows10 Pro」と入力するなどして探します。

これは「コスト削減」の意味あいです。
32bitの安価マシンでも大丈夫なように・・・ということを考慮に入れています。
パソコンは残念ながら「単なるメール送受信装置としてだけ」に終わることも少なくないため、お金をかける意味が薄い場合も少なくないためです。もし必要になったらその時に高価なものや64bitのものに買い替えれば良いと思います。それまでは数千円のCore2Duo本体でまったく問題ありません。

高くても安くても壊れるときはあっけなく保証期間内や期間を過ぎてすぐくらいに壊れますので、Windows10に慣れるまで(ソフトの動作確認が取れるまで)は、お金をかけないほうが精神衛生上もラクです。

ただ、Core2Duo以降のパソコンは意外と壊れにくくもなっていると思います。(理由はわかりませんが・・・)

ただ、32bitのWindows10では動かないソフトもあると思いますので、ご自分でも64bit版をご用意いただき、動きの違いを確認してみてください。

● 本サイトの想定条件でのファイルサーバのOS
古いサーバOSの活用という意味で、Windows2000 Server を使うことを想定しています。